「貴金属」の特徴や「レアメタル」「ベースメタル」との違い

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「貴金属」はよく耳にする言葉ですが、何となく「高価なアクセサリー」「貴重な金属」といったイメージはあるものの、厳密な定義をご存知の方は多くありません、今回は、「貴金属」が何を指すのか、またその他の金属とどう違うのか、貴金属に施された刻印の意味などを解説します。

ジュエリー用の貴金属は8種類

「貴金属」とは、金、銀、白金（プラチナ）、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムの8種類の希少性のある金属を指します。中でも、ジュエリー用に使われるのが、金と銀、白金、パラジウムです。

 

 

腐食・錆に強く「イオン化傾向」が低いのが貴金属

貴金属は、イオン化傾向が低いため、腐食や錆に強いという特徴があります。また、その希少性から、資産的価値も高まります。

「レアメタル」と「ベースメタル」

レアメタルは、非鉄金属全体を呼ぶ場合もありますが、貴金属以外で、産業用としての安定確保が重要かつ希少な非鉄金属を指す場合が多いです。

ベースメタルとは鉄や銅、鉛など埋蔵量・産出量が多く、精錬が簡単な金属を指します。金属アレルギーを引き起こす要因になることも多く、水分などによって容易に侵食され、酸化したり腐食されやすいです。

貴金属の刻印が意味するもの

ジュエリーなどに施された刻印（ホールマーク）から、その製品に関する情報を知ることができます。ネックレスの金具や指輪の内側、ピアスの裏側やポストなどで確認できる内容は、その金属や石の種類、第三者機関の検査合格マーク、メーカー名など。中でも金属の種類は、その貴金属の価値を表すものとも言えますので、見方を知っておくと便利です。

 

金はKの文字のあとに数字が表記されています。24金は「K24」、18金は「K18」、14金は「K14」というように刻印されています。24分率表記ですので、K24は24/24で純金、K18は18/24なので75％が金ということです。また、数字のあとにKTと表記されている欧州製の他に、18Kのように、数字が先に表記されているものは、非常に古い製品や、東南アジアなどの海外製もあり、含有率が正しくない場合があります。

 

プラチナは1000分率で、「Pt950」のように表記されます。Ptの他にPmという表示もありますが、どちらもアルファベットのみで数字が表記されていない場合は、純度がわかりません。

 

シルバーもプラチナと同じく1000分率で、「sv925」とあればシルバーが92.5%という意味です。また、STERLING SILVERも92.5%ですが、SILVERのみの場合は、その純度は不明です。

 

 

アクセサリー以外の貴金属製品

貴金属は、腐食や劣化に強く、加工しやすいという特徴があります。そのため、アクセサリー以外にも、時計や万年筆、メガネフレームなどの実用品の他、仏具や置物などの工芸品、パソコンや医療機器などの電子部品や歯科用の材料、自動車産業では排出ガスを低減するための触媒用素材など、実に多くの用途で使用されています。

まとめ

貴金属は、高価なアクセサリーの総称などではなく、金や銀、プラチナを始めとする8種類の金属を指します。腐食や劣化がしにくい希少な金属であることから、資産価値が高く、指輪やネックレス、イヤリングなどのアクセサリーに多く使用されています。純度が高いものであれば金属アレルギーが起きる可能性が低くなるのも見逃せない特徴です。

 

また、その加工のしやすさも相まって、電子部品や歯科材料などの他、医療現場や自動車産業などでは必要不可欠な材料となっています。宝飾品は、刻印で金属の種類や純度などを確認することができます。お手持ちの貴金属の種類がわからない場合や、新しく購入する際に知っておくと便利です。